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お知らせファミリーヒストリーの調べ方』

 【家系図作成編】
 7章  代行業者に委託する際のポイント(中)



 委託する作業の第一は、まず、戸籍(除籍謄本)の取得です。

 除籍謄本を取ること自体は、資格など持っていなくとも、誰でもできます。本籍地のある役所に行って、身分証明書を示せばいいのです。

 仮に、現住所と先祖代々の本籍地がほぼ変わらず、同一の役所内で収まっていれば、自分の戸籍を取るのとほぼ同じ手続きで、すべての除籍謄本が取れます。

 一方で、少し苦労するのが、本籍地のある役所から遠い場合。特に数世代に渡って請求する必要があるため、先祖のいた本籍地が現住所から遠いとなると、手間がかかります。

 自分で足を運ぶとなると、それ相応の旅費がかかるでしょう。郵送での請求もできますが、書類のやりとりがやや煩雑になります。おじいさんの本籍地とひいおじいさんの本籍地がまた別となると、さらに手間がかかるわけです。

 たとえば、北海道にお住まいの方。その多くの方の先祖は明治維新以降に本州などから渡ってきたはずで、どこかの段階で遠隔地の役所とやりとりする必要が出てくるでしょう。そうすると、本人確認書類などを用意して郵送請求することになります。

 ここでは一例として、山口県下関市役所のHPから「戸籍証明書等郵便請求方法」のページをリンクしておきます。

 これが一往復(一カ所請求)ならいいですが、さらに前の代の先祖は別のところに住んでいたとなると、同じことを繰り返さなければなりません。それだけ手間暇がかかるわけです。

 ふたつめの作業が、戸籍(除籍謄本)の解読。

 現代の戸籍はすべて活字で印字されているので問題はありませんが、昭和20年代あたりまでの戸籍は手書きでした。中には筆で書かれているものまであります。

 そうなると、書き記した役人個々の字のうまい下手により、はっきり言って、素人ではとても読めない戸籍に出くわすことがあります。小さな文字でくちゃくちゃ書かれていると、もう読む気になりません。

 これは実際にやってみた人間でなければわからないと思いますが、この部分は結構、骨が折れます。

 それでもと、1〜2時間、ジーッと戸籍とにらめっこしていると、少しずつわかってきたりするのですが、ここでギブアップしてしまう人もきっと出てくると思います。

 この部分の手間は、結構かかると思っておいて間違いはありません。

 最後は、家系図の清書(印刷)。最終的に家系図の見栄えをどうしたいか、ということです。

 最近は、有償、無償それぞれ家系図作成ソフトが結構出ています。これを使えば、自分でもそれなりの家系図は作れます。体裁にこだわらなければ、手書きだってもちろんいいでしょう。

 業者に委託する場合、戸籍の取得と解読の部分はどこに委託しても同じ結果になるので、差は出ないはずですが、この部分ではかなりの差が出てきます。一枚紙の家系図から、付帯情報までまとめた上で豪華な装丁の和綴じ本としたり、あるいは巻物にしたりと、業者ごとにかなり工夫しています。

 中には、プロの書家による手書きの巻物まであります。ここまでくるとオーダーメイド扱いになるので、一本当たり数十万円にもなるケースもあります。

 ちなみに、古来、家系図を巻物にする習慣は、巻物が「長いもの」なので、家系が長く続くように、との縁起をかついでのことのようです。 (続く)

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  ◆『ファミリーヒストリーの調べ方』 目次

   はじめに ファミリーヒストリー調査はここまでと割り切ればそれほど難しくない
   1章   ファミリーヒストリーとは何か
   2章   どこで割り切るか−目標の設定
  【家系図作成編】
   3章   戸籍を取る
   4章   墓碑銘を調べる
   5章   同時に戒名を記録しておく
   6章   代行業者に委託する際のポイント(上)
   7章   代行業者に委託する際のポイント(中)
   8章   代行業者に委託する際のポイント(下)
  【家伝記作成編】
   9章   兵籍簿を取り寄せる−戦争体験を残す一級史料
   10章   軍歴照会の方法
   11章   所属部隊の情報を調べる
   12章   親族にヒアリングする際のコツ
   13章   街は家族の生活の舞台、その成り立ちを知る
   14章   家伝記はデジタルデータで作ろう
   15章   目次を考えて、実際に書いてみよう
  【家訓作成編】
   16章   家訓はそもそも必要か(1)
        家訓はそもそも必要か(2)
        家訓はそもそも必要か(3)
        家訓はそもそも必要か(4)
   17章   時代とともに変わる家訓(1)

  【ファミリーヒストリーづくりに役立つ本】
        家訓編一覧

  【調べてみたらこうなった−家族史づくりの意外な効果編】
   その1   歴史が妙に身近に思えてくる(前)
        歴史が妙に身近に思えてくる(後)
   その2   多様な歴史観を持てるようになる(上)
        多様な歴史観を持てるようになる(中)
        多様な歴史観を持てるようになる(下)


   以降随時追加更新