切るか
3章 戸籍を取る
4章 墓石を調べる
5章 業者に委託する際の損得
6章 業者に委託する際の注意点本文へスキップ

お知らせファミリーヒストリーの調べ方』


 2章  どこで割り切るか−目標の設定



 私は、はじめにでここまでと割り切ればファミリーヒストリー調査はそれほど難しくないと言いましたが、では、その「ここまで」とはどこまででしょうか。

 それはずばり明治維新です。

 理由があります。家系図作成の基本となるのは、戸籍に基づく調査です。現在、一般が請求、閲覧できるのは、「明治19年式」と言われ、同年以降編成された戸籍からとなります。

 つまり、明治中期以降は戸籍があるということですから、そこに載っている人は江戸時代後期以降の生まれの人となります。役所によっては、古い戸籍を廃棄していたり、戦災などで焼失してしまったりしていることもありますが、それでも明治維新前後の生まれの先祖までは、たどれることが多いようです。

 また、家伝記を作る際に重要となる親族の伝承も、この時代まではなんとか残っています。

 現在、親族のうちの長老格の方が80代とすると、その方が子どもの時に接したおじいさん、おばあさんがちょうど明治維新あたりの生まれになるからです。

 このように明治維新あたりまでは比較的容易に先祖のことがわかる一方で、江戸時代に踏み込もうとすると、極端に情報が少なくなります。

 よほど、先祖が武家で藩の資料が残っていたり、菩提寺に古い墓が残っている、といった場合でなければ、調査はかなり難航すると思います。労多くして、益は少ない(正確に言えば、労多くして益があるかはわからない)のです。

 こうした理由から、私は通常のファミリーヒストリー調査は明治維新からと割り切ることをお勧めします。それ以前については、調査するご本人の意欲次第。歴史好きな方であれば、半ば趣味と割り切ってやられるのがいいと思います。

 実際、私の家では父方は武家で藩の資料も比較的多く残っていたことから、江戸時代までさかのぼって行けましたが、母方は商家だったので、最も古い先祖は戸籍でわかった江戸時代後期の生まれ、私から6代前の人まででした。

 それ以前は具体的な先祖の名前はわからなくとも、江戸時代を通じての屋号や商売の中身は把握できたので、それで十分だと思っています。

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  ◆『ファミリーヒストリーの調べ方』 目次

   はじめに ファミリーヒストリー調査はここまでと割り切ればそれほど難しくない
   1章   ファミリーヒストリーとは何か
   2章   どこで割り切るか−目標の設定
  【家系図作成編】
   3章   戸籍を取る
   4章   墓碑銘を調べる
   5章   同時に戒名を記録しておく
   6章   代行業者に委託する際のポイント(上)
   7章   代行業者に委託する際のポイント(中)
   8章   代行業者に委託する際のポイント(下)
  【家伝記作成編】
   9章   兵籍簿を取り寄せる−戦争体験を残す一級史料
   10章   軍歴照会の方法
   11章   所属部隊の情報を調べる
   12章   親族にヒアリングする際のコツ
   13章   街は家族の生活の舞台、その成り立ちを知る
   14章   家伝記はデジタルデータで作ろう
   15章   目次を考えて、実際に書いてみよう
  【家訓作成編】
   16章   家訓はそもそも必要か(1)
        家訓はそもそも必要か(2)
        家訓はそもそも必要か(3)
        家訓はそもそも必要か(4)
   17章   時代とともに変わる家訓(1)

  【ファミリーヒストリーづくりに役立つ本】
        家訓編一覧

  【調べてみたらこうなった−家族史づくりの意外な効果編】
   その1   歴史が妙に身近に思えてくる(前)
        歴史が妙に身近に思えてくる(後)
   その2   多様な歴史観を持てるようになる(上)
        多様な歴史観を持てるようになる(中)
        多様な歴史観を持てるようになる(下)


   以降随時追加更新